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27
Sep

foodPanda:「速さ」にフォーカスしたビジネスモデルの台頭

新型コロナウイルス感染拡大が飲食業回に与えたダメージは大きく、ロックダウンと外食制限により飲食店内での人や商品の有機的な動きも深刻なレベルで減少しています。そんな中、インターネットを使ったオンデマンド宅配システムは、小規模ビジネスや個人経営レストランが混迷の時期を乗り切る助け舟となってきました。現在、アジア地域においてフードデリバリー業界を牽引するfoodpandaは、シンガポール、香港、タイ、マレーシア、台湾、日本など、アジア圏内400都市以上にまたがる12のマーケットでサービスを展開しています。グローバルカンパニーであるDelivery Heroの傘下にあるfoodpandaは2021年第二四半期の業績ベースで300米ドルの企業価値を有し、250%の成長率を誇りました。 foodpandaはいかにして飲食業界を変化させ、ネット上の体験と現場業務のギャップをどのように繋ぎ合わせたのでしょうか?また、このような新ビジネスモデル台頭の裏に、私たちは何を知るべきなのでしょうか?今回のブログで探ってみましょう。 foodPandaと「クイックコマース」 foodpandaのアジア太平洋地域最高経営責任者を務めるジェイコブ・アンゲラ(Jakob Angele)氏が、ポッドキャストのインタビューで過去の経験について語っていました。ジェイコブ氏はシンガポールで、あらゆるレストランの戸を叩き契約を取って回ったと言います。過去10年間、彼はチームと共に現場を歩き回り、将来的なQコマース(クイックコマース)の立ち上げに向けて自らの足で投資者やパートナーを育ててきたのです。既にあるEコマースと違い、Qコマースが売りとするのは「速さ・規模・ブランド力」です。 ピンクの配達バッグが印象的なfoodpandaは、瞬時に何百人という空腹の顧客の目に留まります。今日では、アジア中の人が最低1つのフードデリバリーアプリをスマホにインストールしていると言われています。自宅でNetflixを観ながら、急にタピオカドリンクが飲みたい衝動にかられたら、foodpandaやUberEats、Deliverooに注文できるというわけです。この2年間、外食制限は常に変化し、今日レストランで食事を楽しむことができても、明日には全ての店内飲食が中止になるかもしれません。 新型コロナ禍の中では、中小企業(SMEs)が顧客に対して、摩擦なくパーソナルな体験を提供できるよう助力することが非常に大切です。オンラインとオフラインの体験を巧みに統合することことで、中小規模の店舗でも注文が届いてから30分以内に商品を届けることが可能になります。foodpandaとの協力体制をとることで、飲食店は途切れなく顧客と繋がり、新たな収益チャネルを創出することができるのです。 シンガポールでfoodpandaと協働する販売店は16,000件近くあり、とりわけ重要なことに、そのうち約半分は中小ビジネスです。中小ビジネスにとって、foodpandaは単なる業務パートナーでなく、有料のプロモーションサービスを利用して露出アップや収益向上を目指すことができる宣伝プラットフォームでもあります。中小規模の店舗においては、今の状況を好機として捉え、ネット上での存在感を最大限に高め、それに応じたビジネススケールにスピーディーに変化することが求められます。中小企業がスケーラビリティ(=利用者や仕事量の増減に対応する企業能力)を追求するというのは、過去に例のないことです。 panadamart のブランド広告 面白いことに、foodPanda自体もpandamartの導入によりサービススケールを拡大させています。pandamartは、15〜30分以内に注文者の玄関先まで食料品を配達するサービスです。スーパーで買い物する機会が減り、感染リスクを減らすため日常的に食品をネット注文する人々が増えました。foodpandaはこの消費習慣の変化を捕え、生鮮食品、食品、家庭用品、健康関連商品など3,500種類以上の日用品をpandamart上に取り揃え、マレーシア市場においてビジネスの守備範囲を拡大しました。

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